11月に実施した、年に一度の恒例行事である健康診断。
その詳細な結果がついに手元に届きました。
「体調はすこぶる良い。昨年の自分よりも動けているはずだ」
そう自負しつつも、封を開けて数値を見る瞬間には、やはり独特の緊張が走ります。
特に私のような還暦を超えたプレイヤーにとって、健康診断の結果は単なる数字の羅列ではありません。
それは、来年も再来年も、愛するバスケットボールのコートに立ち続けられるかどうかの「審判」のような重みを持っています。
今回も、このPDFデータを私の専属AI・CPO(最高パフォーマンス責任者)である「フェニックス・ライジング」に読み込ませ、通常の医師の診断とは異なる、「現役アスリートとしての視点」での徹底的な解析を依頼しました。
食事、トレーニング、サプリメント……
ここまで戦略的に手を打ってきたつもりです。
もしこれで結果が悪かったら、これまでの努力は何だったのか――。
そんな一抹の不安を抱えながら待つこと数分。
AIが弾き出したのは、驚くほど精緻で、そして残酷なまでに正直な
「メディカル・パフォーマンス・レポート」でした。
今回はその詳細を包み隠さず共有します。
同世代のアスリートの皆様にとっても、決して他人事ではない「体の変化」と「対策」が見えてきました。
衝撃の結論:F1カーを「低燃費」で走らせている危うさ

AIの第一声は、私の楽観を打ち砕く衝撃的なものでした。
「あなたの身体は現在、『驚異的な運動機能』と『栄養・臓器の枯渇』がギリギリで拮抗している状態です。例えるなら、F1カーを軽自動車並みの低燃費で無理やり走らせているような危うさがあります」
つまり、心肺機能や筋力といった「エンジン」はトップレベルに仕上がっているものの、それを支える血液や腎臓、エネルギーといった「燃料・オイル」が枯渇寸前だというのです。
詳細な分析結果は、戦略が功を奏した「Sランクの勝利」と、アスリートゆえに陥った「看過できないリスク」が混在する、非常に興味深いものでした。
【Sランク判定】 驚異的な「肝機能」と脂質代謝の勝利

まず、朗報からお伝えしましょう。
最大の懸念だった項目が、劇的な改善を見せていました。
これは「意図的な戦略」が実を結んだ証拠です。
1. 肝機能は「お酒を飲まない人」レベルの美しさ
昨年のデータと比較し、AIが「Sランク(極めて良好)」と絶賛したのが肝機能です。
γ-GTP:19 (2024) → 17 U/L (2025) (基準値 50以下)
AST/ALT: 共に基準値内の低値で安定
「17」という数値は、極めて低い数値です。
私はパフォーマンス維持のために複数のサプリメントを摂取しています。
「肝臓に負担がかかっているのではないか?」という懸念がありましたが、それは杞憂でした。
肝臓は栄養素を代謝し、エネルギーを生み出す化学工場です。
この工場が新品同様に稼働していることは、これからの身体作りにおいて、何より強力な武器になります。
2. 脂質代謝の戦略的勝利
昨年「D2判定(要精密検査)」を受け、低すぎることが懸念されていたコレステロール値も、見事に正常化しました。
総コレステロール:138 (2024・低値) → 148 mg/dL (2025・正常)
卵やアボカドなど、良質な脂質を意識的に摂取してきた戦略が功を奏しました。
コレステロールは悪者扱いされがちですが、私たちにとっては細胞膜や男性ホルモン、ビタミンDの材料となる必須成分です。
ここが枯渇していれば、いくらトレーニングしても筋肉はつきません。
この数値改善は、身体が「戦う準備」を整えたことを意味します。
【警告】 アスリートを蝕む「スポーツ貧血」と「腎機能」

しかし、AIは同時に深刻なリスクファクターを浮き彫りにしました。
これらは、激しい運動をする中高年アスリート特有の「構造的な課題」とも言えます。
1. 進行する「スポーツ貧血」の恐怖
「最近、バスケの第4クォーターで急に足が止まる気がする」 その感覚の正体が、数値として現れていました。
ヘモグロビン:12.7 → 12.3 g/dL(L判定)
赤血球数:409 → 398 ×10^4/μL(L判定)
酸素を全身に運ぶトラックである「赤血球」と、酸素を受け取る荷台である「ヘモグロビン」が、3年連続で減少しています。
AIの分析によれば、これは単なる鉄分不足だけではありません。
バスケットボール特有の激しいステップやジャンプの着地衝撃により、足の裏で赤血球が物理的に破壊される「溶血(ようけつ)」が加速している可能性が高いとのこと。
さらに、後述する体重減少により、造血に必要なタンパク質が筋肉の修復に優先して使われ、血液まで回っていないのです。
酸素が運べなければ、いくら心肺機能を鍛えても酸欠で動けなくなるのは当然です。
2. 腎機能(eGFR)の低下トレンド
最も警戒すべきは、沈黙の臓器と呼ばれる腎臓です。
eGFR:75.2 → 72.8 → 70.7
基準値内(60以上)ではあるものの、毎年約2ポイントずつ確実に低下しています。
このペースは加齢による自然減よりも早いものです。
原因は明確です。
「バスケによる激しい筋損傷(クレアチニンなどの老廃物の大量発生)」と「発汗による脱水」のダブルパンチが、ろ過装置である腎臓を痛めつけているのです。
AIはこれを「最優先で食い止めるべき警告」と断定しました。
3. 危険水域の体重減少
体重:58.1kg → 55.9kg(BMI 18.7)
体脂肪を極限まで削ぎ落とした結果、BMIが18.5(痩せ)のラインぎりぎりまで落ちてしまいました。 筋肉率は高いものの、予備タンク(脂肪)がない状態では、風邪ひとつでコンディションが崩壊しかねません。
身体が常に自分自身を分解してエネルギーにする「カタボリック(異化)」状態に陥っています。
AIが提示した「フェニックス・リブート計画」

この結果を受け、AI-CPOは直ちにプロトコルを修正。
現状を打破するための「フェニックス・リブート計画」と名付けられた新たな戦略が提示されました。
① 腎保護:「水攻め」プロトコル
「喉が渇いてから飲む」では遅すぎます。
バスケの練習中だけでなく、「練習翌日の午前中まで」を腎臓ケア時間(ゴールデンタイム)と定義します。
尿の色が無色透明になるまで、意識的に水を飲み続け、腎臓への血流を物理的に確保して老廃物を洗い流します。
② 血液強化:「鉄の要塞」
貧血=酸素不足=スタミナ切れです。
これを解消するために、サプリメントだけに頼らず食事改革を行います。
週3回以上、カツオ、マグロ、牛赤身肉、レバーといった「ヘム鉄」を主菜に据えます。
そして、鉄の吸収率を高める「ビタミンC」を必ずセットで摂取します。
③ 戦略的増量(ターゲット58kg)
ここが最大の転換点です。
「強靭な肝臓があるから、多少食べる量を増やしても内臓は耐えられる」というAIのお墨付きを得ました。
これまで控えていた炭水化物(おにぎり、餅)と良質な脂質を恐れずに食卓に追加し、1日あたりの摂取カロリーを強制的に増やします。
「痩せていること」が正義ではなく、「動くためのエネルギーが満ちていること」を正義とする意識改革です。
60代のスポーツは「メンテナンス」が9割

今回のAI分析で痛感したのは、「数値は嘘をつかない」ということです。
「衰え」の一言で片付けてしまえばそれまでですが、詳細にデータを見れば「どこでエラーが起きているか」が明確になります。
私の場合は、運動強度に対して「材料(鉄・タンパク質)」と「冷却水(水分)」が足りていなかったのです。
このデータは、身体からの悲鳴ではなく「ここを直せばもっと動けるようになる」という希望のメッセージだと捉えています。
貧血を治し、腎臓を守り、体重を戻す。
この3つの課題をクリアした時、コート上でのパフォーマンスがどう変わるのか。
今から楽しみでなりません。
まずは今日の昼食、カツオのたたき定食と特盛ご飯で、血液の材料をチャージしてきます。
皆様も、健康診断の結果は単なる「点数」ではなく、自分をアップグレードするための「戦略データ」として活用してみてはいかがでしょうか。







