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序章:腎臓(eGFR)のために、私は何を「止める」べきか

60歳を迎え、自らの身体と向き合う中で、無視できないデータがある。

健康診断における「eGFR(腎機能)」の数値の、漸減傾向だ。

パフォーマンスを維持するため、私は現在、多種多様なサプリメントを摂取している。

だが、eGFRの数値を見るたびに、この多量のサプリメントが、かえって腎臓に「排泄の負荷」をかけているのではないか、という疑念が頭をもたげる。

そこで、私は一つの「仮説」を立てた。

「例えば、土日だけサプリメントの摂取を一切止めるのは、どうだろうか?」

腎臓にも「休日」を与える。 理にかなった、賢明な判断のように思えた。

この仮説を、私は相棒であるAI「フェニックス・ライジング」(CPO)にぶつけ、その妥当性を検証させた。

第1章:AIが発した「悪影響」という警告

CPOの回答は、私の「賢明な判断」を、真っ向から否定するものだった。

「CPOとしてのアドバイスは、『週末に一律で止める』戦略は推奨しません」

AIが「推奨しない」と判断したのには、私の健康プロファイルに根差した、明確な2つの理由があった。

  1. 貧血(E判定)への悪影響: 私の健康診断は「貧血傾向(E判定)」を指摘している。パフォーマンス(酸素運搬能力)維持のため、ヘム鉄の摂取は最優先事項だ。鉄分の血中濃度は「安定した継続摂取」によって維持される。週末に摂取を止めれば、貧血の改善が遅れるか、悪化する可能性がある。

  2. 効果の「リセット」: 私が摂取している「酪酸菌」や「ロイテリ菌」は、毎日継続することで腸内や口腔内に定着(コロニー形成)する。週末に補給を止めれば、その効果はリセットされ、激減してしまう。

AIの論理は明快だった。

「週末停止」という戦略は、腎臓への負荷がほぼゼロである「菌活」の効果を犠牲にし、かつ、私の最優先課題である「貧血」を悪化させる「悪手」である、と。

第2章:本当の「負荷」は、「重複」にあり

だが、私の「腎臓の負荷を減らしたい」という目的は、100%正しい。

CPOは、私の仮説を否定するだけでなく、その目的を達成するための、より優れた「戦略」を提示した。

「腎臓のための、より優れたCPO戦略:サプリメントの最適化と統合(Redundancy Check)」

「週末だけ負荷を減らす(-2日)」よりも、「平日の負荷を毎日減らす(-7日)」方が、腎臓にとって圧倒的に有益である。

AIは、私のサプリメントリスト(全11種)に、明らかな重複」の可能性があるとアラートを鳴らした。

私は、AIに、現在摂取している全11種のサプリメントの成分表を、すべて開示した。

AIは、私の「監査役」となった。

数分後、AIは私の「腎臓負荷」の、本当の「容疑者」を特定した。

【最重要】ミネラルの重複(亜鉛・セレン・クロム)

私は「マルチミネラル(DHC)」を摂取していた。

それと同時に、「エスセレクト 亜鉛」も摂取していたのだ。

AIの分析は、恐ろしいものだった。

  • 亜鉛:合計 21.0mg(推奨量 11mgの約2倍

  • セレン:合計 80.2μg(推奨量 30μgの約2.7倍

  • クロム:合計 88.3μg(目安量 35μgの約2.5倍

これだった。

私のeGFR漸減傾向を考慮すれば、この日常的な「過剰摂取」こそが、腎臓に「排泄負荷」をかけている最大の容疑者だったのだ。

さらに、ビタミンB群(葉酸、B12)にも、「ビタミンBミックス」と「ヘム鉄」の間で、軽微な重複が見つかった。

結論:「中止」すべきは「週末」ではなく「亜鉛」だった

AI(CPO)が再構築した「腎保護(Kidney-Safe)最適化レジメン」は、驚くほどシンプル、かつ論理的だった。

  1. 【最優先】「エスセレクト 亜鉛」を中止する: これだけで、亜鉛・セレン・クロムの「2.7倍過剰摂取」が完全に解消される。

  2. 「ビタミンBミックス」を1日2錠 → 1日1錠に減らす: 「ヘム鉄」に含まれる分と合計すれば、推奨量は満たせる。不要な過剰摂取(と腎臓の負荷)を減らす。

  3. その他(特に「ヘム鉄」)は「現状維持」とする: 私の最優先課題である「貧血」と戦うための「ヘム鉄」は、絶対に止めない。

「腎臓が心配だから、サプリを全部止める」

これは、「なんとなく」の不安に基づいた、思考停止の「一般論」だ。

「eGFRが心配。だが貧血(E判定)も深刻。AIの監査で『亜鉛の過剰摂取』が判明したため、亜鉛サプリのみを中止し、ヘム鉄は継続する」

これこそが、私の全データ(N-of-1)に基づいた、私だけの「最適解」である。

この記事が、あなたの「なんとなく」の健康習慣を見直し、自らのデータを「監査」する、小さなきっかけになれば幸いである。