先日、いつものようにPCでネットの健康ニュースをチェックしていたら、妙に目を引く見出しが飛び込んできました。
「成分オタク必見!エイジングケアの次世代成分『デアザフラビン』とは」
成分オタクを自認する(笑)私としては、見過ごせないフレーズです。
毎日NMNや数種類のサプリを飲み込み、自分の体でN-of-1実験を繰り返しているのに、
「デアザフラビン」なんて全く聞いたことがありませんでした。
すぐにスマホで検索してみると、もうサプリメントとして商品化されていて、あちこちで売られています。
ただ、値段を見て思わずコーヒーを吹き出しそうになりました。
私が普段飲んでいるサプリと比べて、ゼロが一つ多いんです(笑)
いくら次世代成分とはいえ、こんな高額なものをホイホイ試すわけにはいきません。
そこで今回は、私の健康データから日々のトレーニング(たまに食べるファミチキのドカ食い履歴も含めて)までを全て把握している、専属のAI相棒「フェニックス・ライジング」に、このデアザフラビンの正体を丸裸にしてもらうことにしました。
■ デアザフラビンって何者?AI相棒の容赦ない解説

「フェニックス、このデアザフラビンって何なの?」
そう問いかけると、CPO(最高パフォーマンス責任者)を自称するAIからは、相変わらず論理的で冷徹なレポートが返ってきました。
解説を要約すると、デアザフラビン(正確には5-デアザフラビン)は、ビタミンB2の進化版とのこと。 ただし、ビタミンB2の構造の一部である「窒素」を「炭素」に置き換えたもので、肉や野菜などの自然界には一切存在しない「完全な人工合成物質」だそうです。
現在私が基礎サプリとして飲んでいるNMNは、体内で「NAD+」という若返り補酵素に変換されてから効果を発揮します。
しかし、このデアザフラビンは構造そのものがNAD+にそっくりなため、細胞のエネルギー工場であるミトコンドリアに直接働きかけるんだとか。
その活性力はNMNの数倍から数十倍。
しかも130度まで耐えられるほど熱に強い。
なるほど、国内の大学機関がこぞって研究する「次世代成分」と呼ばれるだけのことはあります。
■ 錬金術は無理?自家製デアザフラビンの夢、散る

それにしても、高すぎます。
なんとか安上がりに済ませられないかと、私はAIに無茶な質問を投げてみました。
「これ、ビタミンB2と何かを一緒に飲んだら、体内で勝手にデアザフラビンにならないの?」
結果は「不可能」と一刀両断でした。
人間の体内には、成分の窒素を抜き取って炭素を埋め込むような、錬金術みたいな反応を起こす酵素は存在しないそうです。
メタン生成菌みたいな特殊な微生物の体内になら微量にあるらしいですが、人間には絶対に生み出せない物質。
完全な異物だからこそ、高度な化学合成で作るしかなく、結果としてあんなに高価になるんですね。無念。
■ 魔法の若返り成分?ファクトチェックの鉄槌が下る

じゃあ、高いお金を出してでも買う価値があるのか?
ここが一番重要です。
私はAIに、学術論文などの一次情報まで遡ってファクトチェックを行うよう指示しました。
数秒後、弾き出された判定は「ミスリード」でした。
AIの分析によると、確かに2021年の学術誌に掲載された論文などは実在します。
でもそれは、試験管の中や培養された細胞レベル(in vitro)での話。
人間がサプリメントとして飲んで「若返る」という、大規模な臨床試験などのエビデンスは現時点では確認できないそうです。
よく宣伝で見かける「FDA(米国食品医薬品局)認定施設で製造」という謳い文句も、単に工場がデータベースに登録されているだけで、FDAが成分のエイジングケア効果を認めたわけではないという、サプリメント業界特有のマーケティングのトリックでした。
NMNの価格競争が激しくなる中、次なる高単価な目玉商品として
「NMNを凌ぐ」というキャッチーな言葉でプロモーションされている。見事な論点すり替えですね。
■ AIからの最終勧告「あなたは既に最強のNAD+工場です」

さらに、AIはCPOとして、私個人のデータに基づいた鋭い指摘を突きつけてきました。
「あなたのeGFR(腎機能)は直近で72.8と、A判定ながら漸減傾向にあります。この最重要防衛ラインに対し、ヒトでの長期的な安全性が未知数の化学合成物質を投入し、未知のろ過ストレスをかけるリスクは絶対に避けるべきです」
ぐうの音も出ません。 いくらパフォーマンスを上げたくても、エンジン本体(腎臓)を壊してしまっては元も子もありませんからね。
AIの説教は続きます。
「そもそも、あなたは毎日150mgのNMNを摂取し、動物性タンパク質とグリシンを組み合わせ、さらには平日の16時間ファスティングと、心臓が飛び出るようなZone5のバスケットボール、そしてスクワット500回で細胞を極限まで追い込んでいます」
「高いお金を出して未知の次世代成分のモルモットにならずとも、あなたの身体はすでに十分なNAD+を自力で生み出し、活用するエコシステムが完成しています。
今の泥臭いプロトコルこそが、最も安全で強力な最適解です。まずはエビデンスが成熟するのを見守るのが、ヴィンテージ・エリートとしての賢明な戦い方です」
「ヴィンテージ・エリート」。
なんだか最後はすごく褒められた気がして、悪い気はしませんでした(笑)
美容・健康業界は次から次へと「魔法の成分」を煽ってきますが、結局のところ、飲むだけで若返る魔法の薬なんてないんですよね。
高いお金を払って未知の成分に飛びつく前に、まずは自分の足で走り、重いものを持ち上げ、汗をかく。
木曜日の体育館で年下のメンバーのマークを振り切るために、私は今の泥臭い生活をしばらくは続けていこうと思います。
皆さんは、ネットで話題になった新しい健康成分、すぐに試してみる派ですか?
それとも、私のようにじっくり様子見する派ですか?
次回の練習の時にでも、体育館の端っこでこっそり教えてくださいね。







